参院選の争点は?安倍元首相「日銀は政府の子会社」発言を踏まえて
東京大学中退の経歴で、マルチに活躍するラッパー・ダースレイダー(45歳・@DARTHREIDER)の連載「時事問題に吠える!」では現代に起きている政治や社会の問題に斬り込む。
2022年6月22日に公示され、7月10日に投開票が行われる第26回参議院選挙。投票に参加するにあたっての基本的な考え方を述べた前編に続いて、今回の参議院選挙の争点についてダースレイダーが見解を語る(以下、ダースレイダー氏の寄稿)。
国際情勢に対する不安
今回の選挙では、まず国際情勢が気になりますね。ロシアがウクライナに侵攻してからもう4か月が経っています。
その結果、国際情勢にさまざまな影響が起きていますし、日本はロシアの隣国ですから、隣国が戦争を仕掛けたときにどう対応すべきかという議論も起きています。そのため、いろんな候補や政党が防衛に関して言及していますね。
自民党からは、防衛費をGDP比2%に引き上げようという案が出ています。これはNATOが加盟国に求めている水準なのですが、日本はそもそもNATOではありませんから、なぜそこと比較されるんだろうという疑問があります。
岸田文雄首相がした、防衛費の財源の話
それから、防衛費の財源の話になったときには岸田文雄首相は「(防衛力強化の)内容、予算、財源を三位一体で議論する」といった回答をして、数字ありきではないと言うのですが、ではなぜ最初に2%って数字が出るのか? とか、そういうツッコミは情報をつぶさに見ればもっと出てくると思います。
それに対して「その2%で防衛費はいくら増えるのか?」「増えた金額でどんなことができるのか?」を1つの指標にすることはできますよね。
確かに今、不安な人は多いと思います。直接的な武力の行使に対する不安もあるでしょうし、間接的には、ロシア・ウクライナ産の小麦の値段の高騰や、ロシア・ウクライナからの提供が止まったことによる木材の値段高騰も懸念すべき点です。