子育ては昔より大変になった?日本に「不寛容な時代」が来る恐怖
技術の発展によって家事が楽になった?
一方で、技術の発展によって過去よりも楽になった部分もある。
「食洗器やロボット掃除機など、家電の進歩が目覚ましいため、家事が楽になり、育児の苦労を緩和する大きな要因になりました。また、多様な個性を持つ子供・世帯に対する支援や理解も進んでいます。
一人親世帯や、ハンディキャップのある子供を持つ家庭など、多種多様な家族の存在が周知されました。裏を返せば、過去はさまざまな支援が必要な家庭は完全に取り残されており、今以上に大変だったと思います」
SNSやインターネットの普及により、情報にアクセスしやすかった点も育児の難易度を下げたという。
ネットの普及は大きなメリットだが…
「ひとりひとりの子どもの個性に適した教育環境を提供できるかどうかは、残念ながら地域差があります。ただ、どの地域がどのような教育機会を提供しているのかが、ネットを使えば簡単に調べることができ、自分の子供に適した教育を受けさせることが容易になりました。
他にも、保障や支援の存在を知らないために、権利があるにもかかわらず、受給できていない世帯も珍しくありません。そういった保障や支援に気付けるようになったことも、ネットが普及したおかげではないでしょうか」
とはいえ、ネットからの情報に振り回されてしまい、かえって育児に苦労するケースもあるだろう。