望まぬ異動に「聞いてない!」と辞めた会社員。それでも結果オーライに
退職を申し出たら慰留されたが…
「そうだとしても普通なら営業担当は別で募集をかけて、私を技術部門に配属させるのが筋じゃないですか。社員集めにも苦労する中小企業らしいご都合主義ですが、この2つは仕事の中身も完全に別物。あのままなし崩し的に自分を営業マンとして働かせようとする会社の魂胆が透けて見えた気がしました。そんなことだろうとは思ったけど、この会社で働き続けるのは意味がないと判断し、退職願を出しました」
会社からは会社に留まるように懇願されましたが、これを固辞。結局、1年間働いただけで退職してしまいます。
「慰留といってもこれまでの扱いを詫びる言葉もなければ、配置転換についても『来年度には……』と言う始末。要はあと1年は営業のままってことですし、この調子だと1年が2年、3年になることだって十分あるなって。もう向こうからどう思われようと関係なかったし、上司から説得されても適当にスルーしていました」
転職に際して不利にならなかった?
とはいえ、在職期間1年は職歴としては短く、面接では理由を聞かれる可能性大。転職に際して不利を被るリスクは十分あります。当然、そのことも承知していましたが、スルズルと働き続けて辞めるタイミングを逃してしまうことのほうが怖かったといいます。
「電気工事士の資格を持っていれば雇ってくれる会社は多いと聞きますが、当時の私は電気工事の実務経験がゼロ。このときはすでに25歳で、これ以上年を取ると新しいことを始めるには不利だと判断しました」
会社に退職届が珠理された後、すぐに転職活動を開始。3週間ほどで内定をもらい、辞めた翌週から働き始めることになったそうです。