イオンモール=郊外じゃない! 全国各地に登場している「都市型タイプ」とは
2023年秋、東急自由が丘駅前とJR横浜駅前に「イオンモール」が運営するショッピングセンターが開業する。かつてイオンモールといえば「安い土地を活用できる郊外立地ならではのもの」と思われていた。
しかし、2006年の都市計画法の改正により郊外店の出店規制が以前よりも強化されたこと、さらに人口の都心回帰の動きなどもあり、近年は全国各地で「都市型イオンモール」が増えつつある。
それでは、現在営業している都市型イオンモールにはどういうものがあるのだろうか。ここでは代表的かつそれぞれ違った「個性」を備える3店舗を紹介したい。
1:イオンモール岡山
「都市型イオンモールの代表格」と言われる店舗のひとつが、2014年12月に開業した「イオンモール岡山」(店舗面積60,000㎡、総賃貸面積92,000㎡)だ。
同店があるのはJR岡山駅前。山陽新幹線の車窓からも良く見えるため、車内からイオンモールの看板を目にして「こんな駅前に巨大イオンが!?」と驚いた人もいるのではないだろうか。
「『政令指定都市の中心駅』から『大きな地下街』を南に進むとすぐに辿り着く」というイオンモールらしからぬ立地(もちろん地上を通ってもすぐ着くのだが)のこの店舗の特徴は、その「大きさ」と「テナントの多彩さ」だ。
岡山駅から歩いてすぐの巨艦店
イオンモール岡山の建物は地上8階・地下2階、総テナント数も約350店舗と中国四国地方のイオンモールのなかで最大級。館内にはイオンで定番のファストファッションやイオンシネマなどに加えて、百貨店に多く出店するアパレルショップや大手雑貨店「東急ハンズ」といった郊外型のイオンモールではあまり見られないテナントも出店する。
さらに、駅前という好立地を生かすべく大型イベントホールや大型オフィス(地元放送局の本社とスタジオとが入居)、憩いの場となる屋外テラスも設けられるなど、その立地を存分に活かした内容となっている。