燃料費高騰で逆風の電力業界。東電、関電も業績悪化の“深刻な事情”
電力需要は減少、新電力も苦しむ
電力業界の今後についてですが、日本では人口減少や電気設備の省エネ化に伴い電力需要の減少が続いています。家庭では一世帯あたりの電力使用量も減少し続けているようです。当然ながら国が支えるため東電・関電が倒産することはありませんが、一方の新電力はシェアを伸ばしているとはいえ、前途多難といえます。
新電力は必ずしも発電設備を有するわけではなく、多くが卸電力業者です。特にコロナ禍では燃料費高騰によって利益が圧迫され、新規契約を停止する業者も現れました。一部事業を撤退する企業もあるようです。電力業界では今後、大手の規模縮小が進む一方、新電力は淘汰が進むのではないでしょうか。
<TEXT/経済ライター 山口伸 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>