“防犯カメラ”で住人を監視するマンションに引っ越した20代女性の後悔
入居者に挨拶もしない大家
「大家は派手な見た目の中年女性でした。映画の『プラダを着た悪魔』のメリル・ストリープみたいな感じで、外では常にバブリーな感じの大きなサングラスをしていて、ハイヒールに派手な服でした。カツンカツン足音を響かせて1階に降りていくんです(笑)。しかも、こちらが挨拶をしても素通りするから感じ悪いなって。
大家は家族で住んでいたのですが、上からの騒音も結構あったのが嫌でしたね。でも、不動産屋からは『大家とは直接コンタクトを取らないでください』と言われていたので、不動産屋に言うほどではないかな……とひっそりと生活を続けていました」
大家に気を遣いながら生活する愛さんに、さらなるクレームが届いたのです。
「このままなら退去命令を出す」と不動産屋
「半年後くらいにまた不動産屋から電話がありました。防犯カメラを見た大家さんが『週に3回とか同一人物が来ていたならば、それは同居とみなす』と言っており、『退去するか、人を来させないか、どちらかにしろ』とのことでした」
そこから愛さんは、防犯カメラの使い方について調べたそう。
「だって、大家なら他人の生活の自由を侵害して許されるの?って思うじゃないですか! 人が来ている回数を数えている時点で、何度も何度も映像をチェックしているわけで。それから、私の彼氏は仕事着と休日の服が全然違うので、それでも同一人物とわかるとなると、きっと解像度も高い映像だろうなとゾッとしました。これってプライバシーの侵害になるんじゃないかと思ったんです」