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出版不況のなかで「老舗書店」が手掛けるディープなYouTube番組の舞台裏

ビジネス

動画はどのような流れで制作しているのか

誠品生活

――現在(2022年2月時点)チャンネル登録者数は約13万となっていますが、動画を見てくれている人が増えたきっかけはありますか?

市川:2021年10月に登録者数10万人を達成したのですが、登録者数や再生回数が増えた理由は2021年3月に閲覧者の多いウェブメディアに掲載された影響も大きいと感じています。

――毎週新しい動画を公開していますが、どのような流れで企画から収録、編集をしているのでしょうか。

市川:弊社の広報・秘書室の中にYouTubeチームがありまして、メインで動いているのはそのYouTubeチームと外部のプロデューサーです。

 制作の流れは、まずはチーム内でのネタ出しがあります。これは企画を考える段階で、チーム全員で50個くらいのネタを出します。それを10個程度に絞りプロデューサーに伝え、そこから選んだテーマで撮影に入ります。撮影は有隣堂伊勢佐木町本店、あるいは本社にて行なっています。撮影は3~4名で行い、動画の編集はプロデューサーが担当しています。

 1本の動画にかかる撮影時間は平均で1時間から最大2時間程度で、収録内容や状況によりますが、一度に撮る本数は2~4本程度が多いです。

謎のMCキャラクターの声の正体

誠品生活

――チャンネルのMCキャラクター・R.B.ブッコローと有隣堂文房具バイヤー・岡﨑弘子さんの掛け合いもとても面白いですよね。ブッコローの音声はどうやって録音しているのですか?

市川:ブッコローの声を担当する中の人も外部の方に依頼しているのですが、撮影時は普通にしゃべってもらい、後から声を加工しています。「有隣堂しか知らない世界」のコンテンツは台本もシンプルで、演出などはほとんどないのですが、逆にそれがブッコローや出演者の素直なコメントとリアクションにつながり、共感を得られているのかなと感じています。

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