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「子猫連れで出社」できる企業が生まれた深いワケ。仮死状態だった子猫も保護

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「子猫の世話」シフトで働くことに

コムネット

子猫と一緒に働く社員のみなさん(※画像は一部加工)

 そして、子猫を飼い始めた2014年6月、猫を世話するために一旦帰宅するというフレキシブルな勤務が認められました。同伴出勤が認められる以前は一時帰宅して育てていたのです。

「自宅は会社から近いのですが、1時間のお昼休憩では足らず、1時間半にしてもらうことも。会社は裁量労働制を採用してくれていたので、気兼ねなく一時帰宅できて大変有難かったです」

 2014年に2匹、2017年に1匹、2018年に1匹と、猫を引き取るたびに一旦帰宅する勤務体系で働いてきた平櫛さん。そして2019年7月、新たに2匹の子猫を引き取ったとき、こう提案しました。

仮死状態で生まれた子猫も

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子猫と一緒に働く社員のみなさん(※画像は一部加工)

「この2匹はまだ生後1か月で、うち1匹は仮死状態で生まれた子猫。目の届くところに置いておきたいし、日に何度も自宅会社間を往復する時間はロスになる。『子猫を会社に連れてきたほうが効率的じゃないか』と嘆願書を出して社長に提案したところ、受理していただけました。少し大げさですが仕事の効率化にもなって、会社にとっても私にとってもWin-Winなんじゃないかと」

 こうして1か月間の子猫の同伴出勤が認められました。ほかに社内で調整したことといえばケージの設置場所を確保したくらいで、ほどなくして同伴出勤は実現したそうです。

 2019年に迎えた子猫たちも現在は2歳になり、立派に育った2匹。同伴出勤は猫にとってもメリットがあったとか。

「人見知りせずとにかく人間が大好きな子になりました。保護猫だとどうしても人間に対しての警戒心や不信感がぬぐえない子が多いのですが、2匹にはそれが全くない。生まれて間もない頃から会社で多くの人と接したことで社会性が培われたおかげだと思っています(笑)

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