車を年末に購入したら実は損する?今さら聞けない「減価償却」とは
新型コロナの影響で急増する副業会社員。総務省によれば812万人が副業・兼業に従事しているという。そんな人々がこの時期、気になるのが確定申告。そこで、初心者でも絶対に得する節税技を徹底紹介。稼いだお金を賢く取り戻せ!
節税の疑問…車を経費計上するときには?
【A. 減価償却のため年初に購入するのが得策】
事業で車を使うなら経費計上も可能だが、10万円以上の資産は「減価償却」していくことになる。今さら聞けない「減価償却」について、元国税調査官で税理士の松嶋洋氏(@yo_mazs)に聞いてみた。
「減価償却とは、車両やパソコン、機械装置といったものの購入にかかった費用を、その年に一括で経費にはせず、分割して少しずつ計上して費用にするルールのことです。年月の経過とともに性能が劣化するという考えから、耐用年数という法律で定められた年数に従って、毎年徐々に経費化するのです」
中古車を使った節税法
松嶋氏は昔からある中古車を使った節税法について解説する。
「4年落ちのベンツが節税に有利、といった話を聞いたことがあると思います。新車の普通自動車の法定耐用年数は6年で、購入後6年かけて徐々に減価償却されます。
一方、中古車の耐用年数は特例があり、1年落ちで5年、2年落ちの場合は4年となる。4年落ちならば2年で償却になります。以降はどれだけ古くても法定耐用年数は2年なので4年落ちが最も有利。車両代の数百万円を2年かけて経費にして売り上げを大きく減らせます。
しかも、償却後の簿価はゼロになりますが、実際には中古車市場でまだ売れるため、本業が赤字の時に売却して現金化し、資金繰りにも回せるわけです」
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