口下手な父親から「就職の最終面接前」に送られてきた1通のLINEに感動
受験や就職活動など、人生にはその先を大きく変える分岐点や頑張らなければならないポイントがいくつもあります。そんなときに励ましてくれる家族の存在をありがたく感じたことがある人もいるのではないでしょうか。今回は、就職活動時の父からのLINEに救われた男性のエピソードを紹介します。
仕事ばかりだった父親との関係
隆也さん(仮名・24歳)は、大学卒業後に就職した都内の会社で慌ただしくも充実した日々を送っています。大学も実家も都内ではあったものの実家からキャンパスが遠く、進学とともに一人暮らしを始めた隆也さん。両親と弟とは家を出てからも頻繁に連絡を取ったり休みの日は帰省したりするなど、比較的仲のいい家族だといいます。
「ただ、父は昔から仕事ばかりしていて休みの日もあまり顔を合わせることがなく、子供の頃遊んでもらった記憶はほとんどありません。それは弟に対しても同じでしたが、だからといって僕にとって嫌な父ではなかったんです。
運動会みたいなイベントには来てくれましたし、お祝い事の日は早く会社から帰ってきてくれたりしていたので。でも無口であまり多くを語らないタイプなので、気軽に会話や相談ができるような相手ではなかったです」
それは隆也さんが大きくなっても変わることはありませんでした。誕生日におめでとうのLINEを送っても、そっけなく「ありがとう」と返信がくるだけ。母親は一人暮らしを心配するような連絡をいつもしてくれていましたが、父親からはそういうLINEは一度も来たことがありませんでした。
就職活動が難航「父からの反応は…」
そんな隆也さんは大学の頃、なかなか就職活動がうまく行かず悩んでいました。仲のいい友人たちが次々と内定をもらうなか、隆也さんは大学4年の夏頃になっても企業からいい反応がもらえず、かなり焦っていたそうです。
「友人たちには相談しづらくて、たまに家族のグループLINEに相談することもありました。母や弟は励ましの言葉を掛けてくれたり大丈夫だと安心させてくれたりしたんですが、相変わらず父からの反応はありません。だからどう思われているのかもわからなくて、どんどん不安ばかり募っていきました」
就職に悩み焦っていた隆也さんが相談しても父からはやはり何も言われず、どう思われているのかわからず不安を感じていました。大きな会社で働く父にアドバイスをもらいたいという気持ちがある反面、突き放されたらどうしようという思いから直接相談することができずにいたのです。