「片付ける気力もない」20代女性介護職の“ゴミ屋敷“の実態を清掃業スタッフに聞く
「せめて明後日まで」急ぎの依頼も
問い合わせの背景もさまざま。今日か明日には部屋を片付けてほしいと、急な依頼をしてくる人もいるのは驚く。
「基本的には、電話やLINE、メールでお問い合わせをいただきます。簡単に『足の踏み場がない状況でしょうか?』『どういったゴミが多いですか?』『平均ではヒザの高さまでありますか?』などを聞き出します。作業費用は実際の現場に行かなければ最終的に分かりませんが、問い合わせ時点では自社サイト内で過去の作業実績を掲載したページ『ケーススタディ』を参考にしてもらいます」
また、急ぎの依頼も多いという。
「10人中1人かそれ以上の確率で『今から来てほしい』『せめて明日、明後日までで』とおっしゃる方もいます。理由として、ガス工事など大家さんや業者さんが部屋に入ってくるからというケースが多いです。また、引っ越しが決まり、退去時に『自分でやろうと思ったけど何とかならなかった』という声や、遠方の親族や恋人など『部屋に来るので片付けなければ』と問い合わせをいただくこともあります」
多忙で「片付ける気力もない」と言った依頼者
ゴミ屋敷と言っても、物件により状況は様々だ。実態はどうなのか。例えば、鈴木さんのいる会社に相談をしてきた20代女性。生活が不規則な方で「恋人が来るから」と、部屋の片付けを依頼してきたそうだ。
「依頼者の方は介護系のお仕事をされている20代の方でした。仕事で日中は高齢者のいる住宅を駆け回りクタクタ、帰宅後に『片付ける気力もない』とおっしゃっていました。自宅では住めない状況になっていたので友人宅に居候していましたが『付き合っている恋人から家に行きたいと言われたので』と、問い合わせをいただきました」