米国出身の27歳“モデル芸人”が「呆れる両親に伝えたい」過酷なロケへの思い
高校の卒業旅行にアメリカから来日し、モデルとしてスカウトされたギャビンさん(27・@macaroni_gavin)。モデルとしては雑誌をはじめ、海外の高級ブランドや日本の有名ブランドなどでも数多く活躍し、順調な生活を送っていました。
しかし、明治大学在学中に知り合った相方とお笑いコンビ「まかろにステーション」を組み、2018年4月から芸人活動をはじめたことでモデルの仕事は激減。「生活が困窮することもある」と言います。
前回のインタビューではコンビ結成の経緯やバラエティ番組でのロケについて話を聞きました。後編では、日米でのお笑い文化の違いや、それでも芸人として頑張る理由などについて詳しく話を聞きました。
過酷なロケでのカラダと相方の支え
――過酷なロケが続くと、モデルにとっては死活問題となる肌や髪が傷つくことも多いのではないですか?モデルができなくなるという不安は?
ギャビン:もちろん、モデルとしての仕事も続けていきたいと思っていますし、仕事もほしいです。でも、バラエティ番組に出て反響をいただいて、はじめてちゃんと第三者から「ギャビンが日本に来てくれてよかったよ」と言われているような気持ちになったんです。モデルをしていたときには反響をいただいたことがなかったので、本当に嬉しかったです。
なので、過酷なロケでモデルとしての大切なパーツが傷ついてしまうことはあるかもしれないけれど、芸人として皆様の期待に応えられるよう今後も頑張っていきたいと思っています。
――すごい意気込みですね。でも、バラエティ番組は1人だけの出演なのでさみしく感じることもあるのでは?
ギャビン:相方と2人でやっていこうと思っていたときに、1人でバラエティに出演することになり不安やさみしさもありました。でも、ロケ中もほぼ毎日のように相方とテレビ電話などで連絡を取り合い、当日のネタやロケでの感想や反省のほか、今後の対策や翌日以降のネタやボケ、こういう絡み方をやってみれば? など話し合っているので心強いです。
アメリカ人ギャビンがネタを考える難しさ
――1人で出演しているバラエティ番組のときでも毎日のように連絡を取り合うなど、コンビの結束力が強い印象を受けましたが、人種の違いで戸惑うこともありますか?
ギャビン:相方あっての僕だと思っています。いまはネタを2人で考えることが多いです。僕と相方は仲がいいですが、文化の違いで発生する、ほかの芸人にはない問題があります。たとえば最初の頃は、単純に日本語のネタを暗記できないこともありました。また、相方のたとえが不自然に感じたり、外国人の僕にはない習慣や文化のためわかりにくかったり。
たとえば、日本のアニメを見ていない僕にはそのネタを理解できないとか、10年前に流行った言葉で日本に住んでいれば誰でも知っていることが再び出てもわからないなどの文化の違いが、ネタ作りの壁になることもあります。
――文化の違いによる壁は永遠の課題ですね。アメリカと日本のお笑いについても感覚が違うような気がします。どうですか?
ギャビン:日本人はアメリカのお笑いとは全然違うと言いますが、1960~70年代ぐらいには、アメリカにも伝説の漫才師というか、コメディアンがいました。2人のネタが有名になりすぎて、そこから漫才をする人がいなくなってしまったというほどです。