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100億円市場の大麻由来「CBD商品」の裏側。ブームで違法な業者も野放しに

ビジネス

違法な製品を扱う業者がはびこる

CBD

 そんな急成長中のCBDは、頭の痛い課題も抱えている。違法な製品を扱う業者がはびこっているのだ。適法なCBD製品か否かの無料審査を行っている日本化粧品協会の引地功一代表理事が話す。

「当協会で直近1年以内に分析したCBD製品38品中、2品からは違法な麻薬成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)が検出され、22品はCBD含有率が公表数値から著しく乖離していました。CBD製品を謳いながら、含有率がほぼゼロという商品も6品あった

 厚生労働省の分析でもTHCが検出され、大麻取締法上の『大麻』に該当する疑いがあると指摘されたPharma Hemp社の同種の製品はいまだに楽天やメルカリでは売られています。食品用途としては使用が禁止されているペンタンという溶媒を使用したCBDオイルやCBD飲料まで販売されているのが現状です」

茎・種以外から抽出された違法CBDも蔓延?

 THCは同じカンナビノイドでも、強い向精神作用でハイにさせる違法成分。だが、制限値を設けたうえで一定の含有を許容する国が多いため、輸入されたCBD製品の一部からTHCが検出されることが少なくないのだ。

「当社の場合は、原料の仕入れ先に頼み込んで、当社専用の生産工場を造ってもらったうえで、輸入前、輸入後、最終製品段階と計3回にわたって第三者機関で成分分析から重金属、残留農薬、残留溶媒の検査まで行っています。そうしないと国内法規制をクリアできない。THCに加えて、日本では茎・種以外から抽出されたCBDが禁止されているからです

 茎・種は葉や花と比べて30分の1のCBDしか抽出できないので、日本の基準をクリアした製品は海外で流通しているものよりも割高。だから、違法で安価な製品で稼ぐグレーな業者もいる」(柴田氏)

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