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「父は私をラブホテルへ連れていった」複雑性PTSDに苦しむ女性の壮絶な“生い立ち”

暮らし

父親からの度重なる過酷な虐待

「父はいつも酒を飲んで怒鳴りちらし、私を殴ったり蹴ったりすることもたびたびありました。体罰として私に正座をさせたままトイレに行かせてくれないことも、寝かせてくれないことさえありました。それでも気分のいい時は、母よりもずっと優しく面倒を見てくれたので、小さい頃はお父さんのことが大好きでした」

 しかし、井川さんが小学校の高学年になる頃から、自分の父親に対して疑問を持つようになったという。

「学校で友達と話したり友達の家に遊びに行ったりするうちに、ウチの家はちょっとおかしいと気づき始めたんです。家族みんなが常に父の罵声と暴力に怯え、父の言いなりになっていた。まるで、家族全員で父を崇拝する宗教みたいだと思うようになりました」

他人には絶対に言えなかった「家族の秘密」

喧嘩 暴力

 次第に父親への不信を膨らませていった井川さんだが、問題はそれだけではなかった。彼女は「同級生の友達には絶対に言えない」家族の秘密も抱えていたという。

幼稚園の頃から、父は私をよくラブホテルに連れて行くようになりました。だけど、私もまだ小さかったので、そこがどんな場所なのか、どんな状況なのかも分からなかった。むしろ、キラキラしたネオンやジャグジーの泡風呂、回転ベッドなどに心が躍って、喜んでついて行ってました」

 井川さんは、母親にも何度も相談したという。暴力に耐えきれず「お願いだからお父さんと別れて」と母親に泣きついたこともあった。しかし、母親はいつも井川さんに対して「我慢しなさい。お父さんが怒っても、適当に謝って聞き流していればいいのよ」と繰り返すばかりだった。母親に対しても不信感を募らせていたある日、酒に酔った父親の一言で、井川さんは状況を理解したという。

「その頃、母は夜になっても家に帰らないことが頻繁にありました。ある日、酒に酔った父から、母が外に男を作っていることを聞かされたんです。その上、何十万もするブランドの洋服を父の金で買い漁ってることも知った。私には救いも逃げ場もないのだと理解しました」

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