女性活躍=「子持ち既婚女性」優遇?働きやすい社会に必要な3つのシフト
勝ちパターンを変えない職場は危険
「また、法政大学の石山恒貴教授が提唱している“越境学習”もひとつの解決策になり得ます。大企業とベンチャー企業の各従業員をお互い出向させ、違う組織で仕事をしてもらう。もしくは、副業人材を取り入れ、外の風を取り入れることにより、今まで見過ごされてきた無駄に気付くことができます」
外部人材に頼ることも悪くないが「これまで会社から権限を与えられてこなかったマイノリティ、つまりは女性や若手社員に仕事を任せてみるのも有効です。これまでの勝ちパターンの問題点を指摘し、新しい勝ちパターンを示すことができます」と社内の人材を上手く活用しても良さそうだ。
女性活躍というテーマで話を聞いたが、新しい勝ちパターンに柔軟にシフトすることがカギになる。裏を返せば、コロナ禍という未曾有の事態を経験しても、従来の勝ちパターンに違和感を抱かない職場に勤務することのリスクも感じさせられた。
<取材・文/望月悠木>
【沢渡あまね】
ワークスタイル&組織開発専門家。あまねキャリア株式会社CEO/株式会社NOKIOOアドバイザー/株式会社なないろのはな 浜松ワークスタイルLab所長/ワークフロー総研フェロー。日産自動車、NTT データなど(情報システム・広報・ネットワークソリューション事業部門などを経験)を経て現職。350以上の企業・自治体・官公庁で、働き方改革、組織変革、マネジメント変革の支援・講演および執筆・メディア出演をおこなう