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レーザー脱毛で火傷の跡が…「メンズ美容ブーム」の裏で悪質業者の実態

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照射時間が短すぎる医療脱毛も

美容

 そもそも痛みを感じにくい「サロン脱毛」と違い、医療脱毛ではパワーの強いレーザー機器を使った「レーザー脱毛」が行われる。レーザー機器の照射で毛根にダメージを与え、毛を生やす「もと」となる組織を破壊する医療行為だ。

 そのため、国家資格を持つ医師あるいは、看護師(その場で医師が指導する場合に限る)でないと本来扱うことができず、前出の美容皮膚科医も「効果を出すためにはどれくらいレーザーを照射しなければならないかという数値もある程度決まっています」と語る。

「なかには『身体的にも時間的にも負担がかからない』と、脱毛レーザーの照射時間の短さをウリにしているところもありますが、決してそのようなことはありません。レーザーが出るスピードは限界があるので、現在のレーザー脱毛機で効果が出る治療を行おうとすると自ずと施術時間が決まってきます。あまりにも短い照射時間をウリにしているようなクリニックは、効果が不十分であったり、照射漏れが出る恐れがあります」(美容皮膚科医)

悪質な医療脱毛クリニックの見分け方

 こういった悪質な医療脱毛を選ばないようにするにはどうしたらいいのか。

「脱毛をはじめとした美容医療は病気や怪我の治療でないので保険診療ではなく、自由診療が基本です。診療報酬が決まっている保険診療とは違い、自由診療の料金は医師と患者の間の自由契約で決められるものです。また医療サービスは情報の非対称性が特徴で、患者は体の不具合や症状は訴えることができても、需要(必要な医療)は表明できず、医師が診察により判断します。

 つまりサービスの供給側が需要を決めるという側面があることをまずは消費者が理解する必要があります。インフォームドコンセントをしっかりしてくれる医師を選ぶこと、施術や料金が妥当か知るために複数の医院を比較することが重要でしょう。また、医療業界・医師を監督する厚生労働省、不当な広告表示を取り締まる消費者庁の対応が本来であれば強く求められるべきでしょう」(細川氏)

 なお、トラブルになったら泣き寝入りせず、近くの消費生活センターなどに繋がる消費者ホットライン「188(イヤヤ)」に相談するとよいそうだ。

「粗悪な機械も出回っているので、『薬事承認を取っている機械を取り扱っているか』などを問い合わせてみるのも良いかもしれません」(美容皮膚科医師)

 女性だけでなく、男性にも人気の脱毛だが、医療脱毛を選ぶときにも注意が必要なのかもしれない。

<取材・文/bizSPA!取材班>

bizSPA!フレッシュ編集部の記者(編集者)が、20代のビジネスマン向けに、気になる世の中の本音や実情を徹底した現場取材で伝えます。

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