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31歳公務員が借金200万を抱えた複雑な事情「泣きながら土下座する父を見て」

学び

実は機材の購入は嘘だった

通帳 お金

 後になって振り返ると、あの時の行動が仇になったと思うことがあるそうです。

「最初に父に60万円を貸したことです。実は機材の購入は嘘で、消費者金融への返済だったんです。消費者金融に借りたお金を返済すると、支払い能力があると判断されるらしくて、借入枠が増えたと何度も営業電話がかかってくるようになったそうです。

 父はその勧誘に負けて借りてしまったようでした。もちろん、1番悪いのはお金を借りて返せない父ですし、あの時突き放していれば被害は少なくて済んだのでは……と自分を責めてしまうときもあります」

 自身の意思に反して実印を悪用されているため、裁判を起こせば無効にできる可能性もあるそうですが……。

父と争う気にはなれなかった

「友人には、悪いのは父なんだし、裁判を起こしたほうが良いと言われています。でも、泣きながら土下座する父の姿を見て心情的にどうしても裁判で争う踏ん切りがつかなくて……。メインは私ですが、父も今のところは心を入れ替えて返済を続けてくれています」

 そうして自らいばらの道を歩むことを選んだ三谷さん。彼女にはもともと返済しなければならないお金がありました。

「大学の学費を支払うために借りた奨学金の返済があるんです。父の借金と合わせると、月々の返済はそれなりの額に上ります。若手の地方公務員のお給料は一般的な企業の同年代と比べても低いので、2重の返済に追われる生活はかなりしんどいです」

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