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貧困問題が拡大した「2021年 流行語」10選。もう死ぬしかないですか、子供ガチャetc.

暮らし

貧困部門 流行語ベスト10

10位 配られたカードで勝負するっきゃないのさ
「スヌーピーの名言。『自分に与えられた環境で生きていくしかない』という意味。ツイッターや5ちゃねんねるで取り上げられて、話題になっていた」

9位 ガラスの地下室
危険な職種や事故のリスクが高い過酷な労働環境で、「使い捨てられている」現実を表現した言葉。「弱者男性論と併せて使われることが多かった」

8位 もう死ぬしかないですか
「自分で正しい情報が摑めない『デジタル弱者』という言葉が生まれて、公的支援の手続きが煩雑でなかなか支援されない現状を揶揄して使われた言葉です」

7位 反出生主義
コロナで生活が立ち行かなくなり、「世間の役に立てない」という自己肯定感の欠如から、「生まれなければよかった」という思想が若者を中心に流行した

6位 45歳定年制
サントリーHDの新浪剛史社長が、「45歳定年制にして会社に頼らない仕組みが必要」などと発言して話題に。「ミドル世代を体良くリストラするための言い訳」

貧困編の1~5位は?

貧困

筑紫女学園では、企業から寄付された生理用品を「生理の貧困」に苦しむ学生を対象に無料配布した

5位 リモート格差・IT環境格差
「コロナ禍でリモートワークやオンライン授業など、インターネット通信環境にも格差が生まれ、貧困家庭ほど不利になるため社会的にも問題視された」

4位 子供ガチャ
子供は親を選べないように、親も子供を選べないという意味の言葉。元農林水産省事務次官が引きこもりの息子を殺害した’19年の事件などが再注目された

3位 ジョーカー
映画『ジョーカー』の主人公に感化される弱者男性が増えている。「失うものがない無敵の人」の象徴。10月に京王線で起きた刺傷事件も大きく影響した

2位 生理の貧困
経済的に困窮して生理用品を買えない女性がNHKの番組で取り上げられ大きな話題に。「これを機に寄付が行われたり、役所も支援に動いたりしていた」

1位 #タワマン文学
ツイッターを中心に富裕層を揶揄するようなハッシュタグが流行した。「『タワマンの上層階では生きるには酸素ボンベが必要』など、大喜利形式で投稿する」

【番外編】無課金ユーザー
「親ガチャ」に失敗した人を表す言葉。「ソーシャルゲームでは課金するほど装備やステータスが強くなることに例えて、自虐的に使われるようになった」

<取材・文/週刊SPA!編集部 写真/時事通信社>

【選者・吉川ばんび】
ノンフィクション作家、コラムニスト。貧困や社会問題など自身の体験をもとに執筆している。著書に『年収100万円で生きる-格差都市・東京の肉声-』(扶桑社)

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