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「付き合うべき人脈」は3か月で判断。人事のプロが教える、人間関係の築き方

学び

アップデートされない集団や人は卒業

仕事

 成長するにつれ、つながる人は大きく変わります。最初、お世話になった識者やメンターをそこまで必要としなくなることもあるでしょう。ですから、つながるネットワークや人もどんどん意識的にアップデートを行う必要があります。学生時代のように物理的な年数で区切られることがないので、自分で基準を持たない限り、ずるずるいきます。

 今のご時世、SNSやネットを通した緩いつながり方もあるので、無理に切る必要はありません。カドがたったら、「あいつは随分偉くなった」など、ややこしくなるので不要な争いは避ける必要があります。つきあう人の熱量の差でメリハリをつければ大丈夫です。見極める基準は「3か月話している内容や取り組みのアップデートがあるか、ないか」です。アップデートがないなら、こっそり見限ってしまいましょう。

 逆にあなたも3か月間、アップデートがないと見限られる可能性があると思ってください。ゆえに、得意なことから広げるのが得策なのです。苦手なことは長続きしないし、楽しくないからです。恐れることはありません。得意な人から広げていけば自信と実績が一番速く確実に積み上がるのでお勧めします。熱量の差で、人づきあいにはメリハリをつけよう

すべての「接点」を「ご縁」にする

 現在つながっている人とつきあうのはラクですが、それでは「つながり」は広がりません。かといって、ゼロから人脈を発掘するのもシンドイ……。しかし、今ある人脈を使って、価値あるつながりやご縁を広げる方法があります。すべての「過去」を活かし、未来につなげることです。一番ラクで確実な自分の過去の人脈を使うことです。半径5m以内の身近な縁からつないで、広めていくのです。

 具体的には「アルムナイ」を活用するのがお勧めです。アルムナイとはalumnusの複数形で、本来は「卒業生、同窓生、校友」を指します。企業の場合、その企業の退職者の集まりを指しますが、定年退職者だけの集まりではありません。

 転職や家庭の事情等、さまざまな理由による中途退職者も含まれたOB、OGの集まりです。今までは外資系大手企業中心に存在していましたが、ここ数年で日系企業もこぞってこの制度を取り入れています

 アルムナイのメリットは、同じ組織の中で働いた経験があるので、信用が担保されているところです。お互いの価値観や考え方が共有できているのです。「同じ地元、同じ大学、同じ部活出身だと信頼感が湧くのと一緒です。アルムナイでは、違う会社や業界で活躍する方も多くいます。ですから、そこにいれば、人脈は自然に広がります。

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