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優勝賞金2億円も…「eスポーツ大会日本一」の22歳選手はなぜ起業したのか

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eスポーツ選手は若い子たちの「スター」

シゴトズキ

清水:その後はオーナーに逃げられたり、いろんなことがありながらもライフチャートはずっと右肩上がりの状態ですね。

甲山:はい。突き抜けさせようかと思ったくらい、右肩上がりですごく忙しくさせていただいています。というのも、業界では5年スパンとかでeスポーツの波が来ると思っていたんですよ。でも急に波が来て。それこそ今年は、eスポーツに出資してくれる企業がバーっと増えて、テレビにも取り上げられて、スポーツ番組でeスポーツが取り上げられる世界が来ました。

 そういった時期が重なって、突き抜けさせたいくらいグイグイきています。

清水:実際に女の子にモテるとかいうのも、やっぱり最近は全然違うんですか?

甲山:ものすごいですよ(笑)。ちなみに2019年のデータだと、中学生のなりたい職業ランキング2位がプロのeスポーツ選手なんですよ。選手が憧れの存在に変わっていて、プロのアスリートと同じくらい、若い子たちからするとスターなんですよね。

eスポーツ選手に社会的責任を

清水:いま新しく取り組まれていることや狙っていることはありますか?

甲山:教育事業に本格的に参入したいと思っています。実際に海外、特に中国などでも教育事業がすごく伸びています。例えばプロeスポーツの選手になりたいと思ったときに、どうしたらいいかわからない人ってたくさんいると思うんです。

 どこに行けば強くなれるかとか、プロになるのはどうしたら良いかわからない。僕らは、日本を牽引しているプロのeスポーツ組織だと思っているので、組織として事業を立ち上げる使命感があって、それを今年から始めようかなと思っています。

清水:NasteLさんは、これからのeスポーツ業界をどのように変えていきたいと思っていますか?

甲山:この1年間、チームのコンセプトとして「Not Just A Game」、つまり、ゲームだけじゃないという世界観をずっと訴えてきました。でも業界が急加速して「たかがゲームじゃん」っていう人はいなくなってきたんですよね。

 これからもその先の世界を作っていかないといけないなと思っていて、海外のeスポーツチームと同じように資金調達などをして近い将来、IPOをしたいと考えています。eスポーツ選手に社会的責任を持ってもらいつつ、アスリートとして本筋の尊敬される世界とかを作っていきたいです。

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