コロナ下の転職、成功と失敗を分けたもの「今までの働き方を後悔した」
どうして自分も一緒に学ばなかったのか後悔
そんな伊本さんとは対照的に、Fは転職先で社員の健康に貢献できるよう熱心にメニュー開発などもおこない、生き生きとした日々を送っているのだとか。もちろん、どんな仕事も大事なものですが、Fの活躍を聞いてはモヤモヤするという伊本さん。高校時代からの共通の友達などが話題にするため、イヤでも耳に入ってくるそうです。
「しかも、僕とFを比べて冗談交じりにバカにするので腹が立ちます。『いくらその話はやめろ』と言っても、まさか本気でイラついているとは思っていないみたいで。僕も前はブラックな飲食店とか、レンジやトースターで冷凍ものをチンするだけの店で働くのは嫌でしたが、いまはそういったこだわりも薄れています。正社員になれればいいか、と」
コロナ下のいま、以前の転職よりも日々の努力や向上心が大事だと痛感した伊本さん。「Fに誘われたとき、どうして自分も一緒に学ばなかったのかと後悔しています。いまさら遅いですけど」と後悔を語ってくれました。
今後も、いつコロナ禍のような出来事が起こるかわかりません。想定外の事態にも対応できるよう、普段から向上心を持って努力しておきたいものです。
<TEXT/山内良子 イラスト/zzz(ズズズ)@zzz_illust>
-[コロナ禍の困った転職]-
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