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映画館の暗闇で彼女の手が…。男性2人がアプリで体験した「複雑な出会い」

コラム

友達には話せない映画館での体験

映画

 アプリをはじめてすぐの春樹くんは、好意的なメッセージとして受け取ったようです。

「メッセージが来た2日後、会うことにしました。仕事ばかりの人間関係で新しい出会いが新鮮でした。待ち合わせは都内の公園で時間通りに彼女は来ました。マスクをつけていたので顔立ちはよくわからなかったけど、長い黒髪で落ち着いた雰囲気でした。彼女は挨拶程度で自分のことはほとんどしゃべらず、お茶する前に『映画館へ一緒に行ってくれ』と言うのです

 行き先は成人映画館でした。知り合いの女優さんの作品が上映されるけど、1人じゃ入れないから一緒に来てほしいとのことです。異様なデートだと戸惑いながらも、チケットを購入して2人で入館しました。しばらくすると横に座っている彼女がそわそわしだして。それから、そっと僕の腕に触れてきたんですよ。ふと周りを見ると観客の男性達は囲うように僕らを凝視していました」

暗闇のなかで彼女の手が…

 それを聞いて、普通の映画館ではないことを察します。

「驚いたことに、暗闇のなかで彼女の手は僕の股間に向いてました。僕の股間に手を置くんです! 周囲からは凝視されていて恥ずかしかったけど、そのまま黙っていました。正直いうと、少し興奮しました……。ただ公然わいせつで通報されないかと心配で心配で、けど周りの空気でそれが普通のことだとわかりましたよ」

 春樹くんは、それから映画館を1人で立ち去ったと話します。以後、彼女とも会っていないようです。後から調べて、あれはハッテン映画館ということを知り、彼女は男性だったのかと疑っているようですが、「それも定かではない」と話します。

 今回聞いたマッチングアプリで出会いを探した2人の経験談。臆病な人や本当の自分を伝えられない人には、これが最適なツールなのかもしれません。が、見知らぬ相手ということで、利用するのに多少の注意は必要かもしれません。

<TEXT/逆撫太郎 イラスト/zzz(ズズズ)>

-[私たちのマッチングアプリ成功・失敗体験談]-

東京都出身。高校中退後、多くのアルバイトをしながら、惨めな人生経験を積む。バックパッカーとなり毎年海外へ出陣する。国内外より物品を仕入れて日本で物販に専念しつつ、よりよい人生を今も模索し続ける中年男性!

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