「サトウのごはん」は過去最高益。明暗分かれた保存食メーカー5社の業績
缶詰、パスタが伸びた「はごろもフーズ」
はごろもフーズと言えばツナ缶やパスタなど家庭用保存食を生産する企業ですが、こちらもコロナ禍の恩恵をやや受けたようです。
決算資料によると2018/3期から2020/3期の売上高は798億円→799億円→828億円と推移し、コロナ禍の21/3期も833億円と増収を維持しました。
営業利益も2020/3期の30.6億円から34.1億円と伸びています。
営業利益が大幅減少したワケ
巣ごもり需要によって家庭で食事をする機会が増え、全体の47%を占めるツナ商品の売上が2.1%のびました。「シーチキン」というブランド名で通常の商品からノンオイルタイプが提供されています。パウチタイプもあるようです。
パスタ及びソースも3.5%増えたほか、特にデザート系商品が10.4%も増えました。同社はみかん・白桃・ナタデココ・杏仁などのバリエーションを揃えた「朝からフルーツ」を生産しており、巣ごもりのなか家庭で手作りデザートを作る機会が増えたことが影響していると考察しています。
ただし今期2022/3期第2四半期(4~9月)の売上高は前年同期比で0.6%増(354億円)に過ぎず、営業利益は-21.5%(20.1億円)と大幅減少。巣ごもり需要の一服や原材料価格の上昇が影響しているようです。