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「ピクミン ブルーム」は「ポケモンGO」を超えるか?“ギスギス感”がないほのぼのゲーム

暮らし

先行する『ポケモンGO』の牙城を崩せるか?

 この『ピクミン ブルーム』ですが、果たして『ポケモンGO』を超えられるのでしょうか? 正直なところ、現状では厳しいというのが大方の見方です。世界的に位置情報ゲームは『ポケモンGO』の一強状態。

 米調査会社のレポートによると、『ポケモンGO』は2021年上半期に売上6億4160万ドルという驚異の数字を叩き出しています。日本では『ポケモンGO』と並ぶ人気の位置情報ゲーム『ドラゴンクエストウォーク』でも約2億5000万ドル。ちなみに同じナイアンティック運営の位置情報ゲーム『ハリー・ポッター: 魔法同盟』は、2019年7月の配信開始から2年が経過したこの11月3日に、サービス終了の発表をしています。

2年という短さでサービス終了を発表した『ハリー・ポッター: 魔法同盟』

2年という短さでサービス終了を発表した『ハリー・ポッター: 魔法同盟』

成功の鍵を握るのは…

 2016年のリリースから5年以上が経過している『ポケモンGO』がいまだにすべてのスマホゲーム売上ランキングのベスト10に入っているのは、ユーザーの生活に密着しているからと言えるでしょう。

 とはいえ、『ピクミン ブルーム』は『ポケモンGO』とは明確に異なるコンセプトがあり、ゲームでのバトルをあまり好まない層にアピールします。マイペースにウォーキングや散歩を楽しみたいユーザーが、対人戦「GOバトルリーグ」に力を入れる『ポケモンGO』から、『ピクミン ブルーム』に移行する可能性もありそうです。

 任天堂がどれだけ本腰を入れて、他ゲームとのコラボや家庭用ゲーム版『ピクミン』との連携を進めるかも、『ピクミン ブルーム』の成功のカギを握るでしょう。

 恐らく売上としてはゆっくりとした立ち上がりになりそうですが、かわいくて張り合いのある歩数計というイメージでまずは気軽にダウンロードしてはいかがでしょうか? ウォーキング効果で、ピクミンのようなスラッとした体型になれるかも!?

<TEXT/ゲームコラムニスト 卯月鮎>

ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ウェブサイト「ディファレンス エンジン

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