伊藤沙莉が語る「めっちゃ好きだし、大っ嫌い」興味津々である“人間”という存在
人と話すことが好き「いろんな刺激になる」
――自分を豊かにするために、インプットの意味で心がけていることはありますか?
伊藤:人と話すことですかね。ただ単に話すのが好きなだけなんですけど(笑)。でも、いろんな刺激にもなるし、インプットにもなりますよね。いろんな作品を観るといったことも、当然インプットになりますが、自分の知らない感覚とかを持っている人と話すことは、偏りを避けるうえでも重要だと思います。
誰かに興味を持つのはもちろん、大して興味がない人であっても(笑)、聞いてみると、自分には理解できない役を演じるときにも反映されたりするし、仕事でなくても、自分では分からないことで、何か人が頼ってきてくれたときにも少しは役に立つ。
「分からない」で済ますのってすごく簡単だけど、自分のなかに何かインプットがあれば「こういう人もいたよ。こうかもね」と与えられるかもしれない。インプットすれば、どこかでアウトプットすることが必ずあるから。そういうふうに過ごしていったら、自分も少しは深くなるのかなと思います。
若者にとっての、人生の壮大な予告編
――最後に、伊藤さんと同じ若い世代が本作を観ると、どんなところが楽しめそうですか?
伊藤:きっとまだまだ分からない感情や感覚が、この作品には詰まっていると思います。みんなが佐藤のような人生を送るわけじゃないだろうけど、自分が否定してきたことも、過ぎてみれば肯定できる何かに変わっていたり、いま苦しいと感じることがあったとしても、振り返ってみると、意外とそれが自分を作っているんだってことはあると思います。
だから、人生の壮大な予告編だと思ってもらえたら。今が楽しい人にも、苦しい人にも観てほしいです。
――ありがとうございます。伊藤さんは、人が好きなんですね。
伊藤:めっちゃ好きだし、大っ嫌いです。あはは!
<取材・文/望月ふみ ヘアメイク/aiko スタイリスト/吉田あかね>