bizSPA!

「ご冥福をお祈りします」は宗派によってNG。無難な表現は…

コラム

 メールなどで訃報を受けたときに返信に困ったことはありませんか? また、葬儀の場で、遺族にどう声をかけてよいか戸惑ってしまったことはありませんか?

 大人であれば、使うシーンがいつか必ずやってくる「お悔やみの言葉」。正しい言葉遣いはもはや社会人として必須スキルだ。

 しっかりと身につけて“デキる大人”の仲間入りをしましょう!

「お悔やみの言葉」のいろいろ。宗派によって使えないものがある?

喪服を着た女性

 まずは代表的な「お悔やみの言葉」をいくつか紹介します。

 よく使われるのは「ご愁傷様です」や「お悔やみ申し上げます」。「愁傷」を辞書で引くと「嘆き悲しむこと」(『大辞林』)とあります。死者の近親者に対するお悔やみの挨拶として用いる言葉ですね。

 また、近親者への励ましの言葉に「お力落としになりませんように」というのもあります。「力落とし」とは「落胆して元気がなくなること、がっかりすること」(『大辞林』)です。

 そして気をつけたいのが「ご冥福をお祈りします」。テレビなどでもよく耳にするフレーズだが、実はこれ、浄土真宗の信徒には使ってはいけない言葉です。

 冥福は「死後の幸福」を意味し、「死者は死後すぐに極楽浄土に往生するもの」と考える浄土真宗の教義とは相容れません。

 よって、故人の宗派がわからない場合は「お悔やみ申し上げます」「追悼の意を表します」と言うのが無難です。

 とはいえ、大事なのは故人を弔おうとする気持ちです。それだけは忘れないよう注意しましょう。

<TEXT/biz SPA!フレッシュ取材班>

参照:『大辞林 第三版』(三省堂)
大人の語彙力ノート』(齋藤孝、SBクリエイティブ)より

bizSPA!フレッシュ編集部の記者(編集者)が、20代のビジネスマン向けに、気になる世の中の本音や実情を徹底した現場取材で伝えます。

おすすめ記事