安倍昭恵夫人のスピリチュアルな言動に見る、右派も左派もスピと繋がるわけ
スピリチュアルは左右両派に共鳴している
前項のように保守的な方面のスピリチュアルも存在するため、右派でスピリチュアルな人は珍しくありません。
スピリチュアルは自然派や添加物忌避、反原発といった方面からは左派と、神道や天皇崇拝、古代日本の神聖視という方面からは右派と相性がいいのです。
スピリチュアルは左右のどちらに寄っているわけでもなく、左右両派が持つ反近代や反合理主義といった部分に共鳴していると考えると合点がいくのではないでしょうか。
安倍昭恵夫人のベースにある幼い思考
こう考えると、一見矛盾しているかのように思える安倍昭恵氏の行動にも一貫性が表れます。彼女について取材した『安倍昭恵「家庭内野党」の真実』(文藝春秋)で、石井妙子氏は次のようにまとめており、私も同感です。
「反原発、反防潮堤、大麻、神社、農業、天皇、神、宇宙、夢、平和……といった彼女のキーワードは、彼女のなかでは矛盾なく、すべて繫がっている。そして、そのベースにあるものは日本を神聖視する、危うさを含んだ、少し幼い思考ではないだろうか」。
安倍昭恵は、反原発や自然農で知られた左派のミュージシャン・政治活動家、三宅洋平と意気投合し、オスプレイ用ヘリパッド建設反対運動が行われていた沖縄県東村の高江に降り立っています。スピリチュアルは左右対立さえ超越してしまうのです。その三宅は現在、反ワクチン陰謀論を唱えるようになっています。
<TEXT/オカルト・スピリチュアル・悪徳商法研究家 雨宮純>