衆院選で注目「ベーシックインカム」が困窮者を救う。生活保護では不十分なワケ
まずは毎月3万円給付で進めるべきか
ただ、税制度の見直しを提案するも「税制度の見直しは時間がかかります。当分はスピード感を持ってお金を給付できる国債発行が良いでしょう」と導入の早さを繰り返し強調した。
「とりあえずは社会保障制度を残したまま、毎月7万円を固定で給付する固定ベーシックインカムが良いと思います。インフレを懸念しているわけではありませんが、まずは毎月3万円から様子を見ながら7万円に上げていく。
インフレ率が高まってきたら、固定ベーシックインカムの財源を税金に切り替えます。それとともに変動ベーシックインカムを導入する。固定ベーシックインカムと変動ベーシックインカムの両輪があれば、景気に左右されずに安定した生活が送れます」
生活保護とベーシックインカムの違い
生活保護の廃止は、井上氏が何度も口にしてきたスピード感の足かせになりかない。
「そもそも、『ベーシックインカム導入に伴い、生活保護を廃止します』と宣言しても何の得もないんですよ。生活保護を廃止したら行政コストが減るという人がいるかもしれませんが、制度を廃止するにはむしろ多大なコストが掛かります。
当然、『生活保護受給者を見捨てるのか!』といった猛バッシングも起きるでしょう。だから、生活保護の廃止を謳っていては、いつまで経ってもベーシックインカムは導入されません」