「カップヌードルソーダ」に衝撃。ビックリ商品を生む日清の企画力とは
受験勉強や仕事の残業など、忙しい時間にササッと作れて夜食の心強い味方になるインスタント食品。業界最大手・日清食品のメインブランドである「カップヌードル」は、今年で誕生から50周年を迎えた。
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同社では、50周年記念として、カップヌードルの定番の味を組み合わせた「スーパー合体シリーズ」4種を9月13日に全国発売。すでに、店舗によっては品薄になっているという。さらに、「カップヌードル ソーダ」全4種、「カップヌードル」の定番フレーバー8種、「うまい棒 カップヌードル味」全8種を詰め合わせた「50周年記念コンプリートセット」をリリースしたところ、予約開始からわずか1日足らずで用意した1万5000セットが完売した。
節目の年になぜこのような取り組みを行ったのか。日清食品 マーケティング部 第1グループでブランドマネージャーを担当する白澤勉氏に、話題を呼んだ50周年企画について改めて振り返ってもらった。
50周年をお祭りとして楽しんでほしい
一般的な企業が行う周年記念イベントは、「これまでのご愛顧に感謝」といったような懐古的なコミュニケーションやキャンペーンを展開するのが常だ。そんななかで日清食品が異色企画に取り組んだのはなぜなのか?
「カップヌードルはおかげさまで50周年を迎えることができました。8種類の定番フレーバーに加え、お客様のニーズにあわせてさまざまなバリエーション商品を展開しています。そのようななかで、節目の年に過去を振り返るのではなく、“お祭り”として皆様と一緒に楽しめるような企画を検討してきました」
特に消費者の目を引いたのは、やはり「カップヌードル ソーダ」。こちらは日清食品グループのオンラインストアを中心に販売がされたが、わずか1日で完売してしまったそうだ。
「弊社としても、十分な在庫を用意したつもりだったのですが、ありがたいことに、その在庫をはるかに上回る反響があり驚いています。これほどまでに多くの方に興味を持っていただけたことを、大変嬉しく思っています」
チャレンジングな製品が生まれるまで
カップヌードルとソーダという組み合わせについては、「お客様が楽しんだり、喜んだりできるものを考えた時に、この組み合わせが一番驚いていただけるだろう」と考えたことから実現したそうだ。
「飲料メーカーのニッセー様にご協力をいただいたおかげで、この企画を実現することができました。味について賛否両論が出ることは想定していましたが、お客様に販売する商品ですので、完成までには何度も試作を重ねています。ただ、チャレンジングな製品であることは間違いないので、SNSでは『覚悟のある勇者は飲んでみてください』といったコミュニケーションを展開しました」