コロナ感染の実態がわかる、報道されない“7つの数字”。感染者数だけではわからない
コロナ以外で使う医療資源を取り戻す
死者数の大幅な増加は深刻な医療崩壊を意味し、それは一層強力な感染対策で抑え込めるものではないという。
「コロナ禍で現場が回らなくなれば、打つ手はなくなる。今後、より高まっていくリスクを引き受けるとはどういうことかを具体的に考えなければいけません」
大脇氏は在宅診療医として救急搬送を頼んだ患者が受け入れ先の病院が見つからないという場面に立ち会っている。
「医療崩壊が常態化し、終末医療の現場でも短縮を余儀なくされる人も出てくるのではないか」
コロナ以外で使う医療資源を取り戻すことも課題だろう。
<取材・文/池田 潮>
【村上和巳】
医療ジャーナリスト。1969年生まれ。医療専門紙記者を経てジャーナリストに。医療、防災、国際紛争の領域で執筆。近著『二人に一人がガンになる』
【大脇幸志郎】
医師・ライター。1983年大阪府生まれ。出版社勤務、医療情報サイト運営ののち医師に。近著『「健康」から生活をまもる 最新医学と12の迷信』