ヤマト運輸、いくら運んでも儲からない構造的な“危機”
ヤマト運輸は「クロネコヤマトの宅急便」でおなじみ、ヤマトホールディングスの宅配便事業を行う中核事業会社です。
1919年の創業時の社名は「大和運輸」で、これは会社設立の準備を行った場所が、創業者の小倉康臣の姉の嫁ぎ先、薪炭商の“山登屋”の一室であったことと、日本の旧名“大和”をかけて名付けられました。
また、クロネコヤマトとといえば、トレードマークの“クロネコ”ですが、こちらは1957年に業務提携を開始した米国アライド・ヴァンライズ社の、親猫が丁寧に子猫(荷物)を運ぶ姿のトレードマークに由来しています。
ただし、元のトレードマークは模写に近い形の三毛猫であり、ヤマトの尖った三角耳が特徴のイラスト型の黒猫のデザインは、6歳の娘さんの猫の絵にヒントを得た当時の広報担当者により、生み出されました。
ヤマト運輸の直近の決算
6月19日の官報に掲載された第14期決算公告(18年3月31日現在)によれば、営業収益は1兆2271億円(前年同期は1兆1795億円)、経常利益は59億1800万円(前年同期は172億9100万円)、当期純利益は8800万円(前年同期は87億8300万円)、累積の利益や損失の指標となる利益剰余金は899億4900万円(前年同期は898億6100万円)。
2年連続の大幅減益となっています。
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