初めて見た漫画家に「あ、本物だ」。俳優・青木柚が明かす、撮影で震えた瞬間
人間を演じる本質を見失わず進みたい
――W主演作の『うみべの女の子』では、どんなことを経験して、変化できたと思いますか?
青木:僕は、役に引っ張られるといったことはないのですが、磯辺に関しては、自分のなかの何かをすり減らしていく感覚がありました。ハードな役を演じるときの姿勢というか、自分のキャパを知る良い機会になりました。余裕を取りすぎても寄り添えないし、だからといって心身を壊してもいけない。そのバランスに関して勉強できたと思います。
――まだ二十歳ですが、20代の展望を教えてください。
青木:演じるのは全部人間なんだという、本質を見失わないようにしたいと思っています。手の届かないことに挑戦しようとはあまり思っていなくて、そうした本質を大切に、ひとつひとつ丁寧にやっていけたらなと。自分に合った進み方をしていきたいです。
<取材・文・撮影/望月ふみ>