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新しい飲酒スタイル「チェアリング」。折りたたみイスで野外飲みしてみた

暮らし

法律上、問題ないのか?

 ところで、公共の場でイスを座ることは法律上問題ないのでしょうか。

チェアリングのイス、実は路上の立て看板と同じ扱いなんですよ。その条件は往来を妨げることになったらすぐ移動できるということ。もちろん人の邪魔にならないような場所を選んだうえの話ですが、動かせれば問題ないとされています。私有地でもなければ、実際にチェアリングしていて警察から注意されたことはありません」

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「1人で読書するのもおすすめです」(伊藤さん)

 チェアリングをさらに楽しむテクニックを教えてくれました。

チェアリングはスマートフォンやWEBサービスと相性がいいんですよ。音楽を流したり、デリバリーサービスのウーバーイーツを利用すれば出前も取れます。あと100円均一で買った収納用の折り畳みラックはすごく便利。これ1つでモノの置き場が安定するし、リビング感が出ます」

実は「爆発的なブームになってほしいわけではない」

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少し移動して眺めを変えてみました。「向かい合わずに景色を見ながら会話するのがいいですよね」(伊藤さん)

「チェアリング」の発祥は2016年4月発売の雑誌「酒場人」。イスをもって街中で酒を交わすという特集で、居酒屋ライターのパリッコさんとスズキナオさんが生み出した造語なんだそう。

「女性とのデートをどうするか悩んでいたときに、その雑誌で読んだことを思い出したんです。そこで試しにお台場の砂浜でチェアリングをやってみたら、最高すぎてハマってしまって。のちに協会(日本チェアリング協会)まで作ってしまいました」

 いまでは取材の依頼も多くなり、徐々に注目されはじめています。でも爆発的にブームになってほしいわけではないんだとか。

「アウトドア好きや酒好きとか関係なく、あくまでもライフスタイルのひとつ。例えばクラブイベントのフロアでもチェアリング可のところも出てきているんですよ。一過性のブームではなく、チェアリングはゆっくりと社会と寄り添っていくのが理想です

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