“アフリカの北朝鮮”エリトリアで感じた圧倒的な貧富の差
「闇バス」は時間をカネで買う
翌日3日目、アスマラから海沿いの都市マッサワへ向かうバスでは、朝8時から3時間ほど待ちましたが、その間に来たバスは1台だけで、結局満席のため乗ることはできませんでした。
3時間待った頃、現地の人がマイクロバスを使った私営の「闇バス」(?)の存在を教えてくれました。
アスマラからマッサワまで約100キロの移動で、通常32ナクファ(約220円)のところ、70ナクファ(約500円)と倍以上の値段ですが、1時間おきくらいに出発しています。
正に時間をカネで買う感覚で、これに乗り明るいうちにマッサワに到着できたのは幸いでした。
正規バスを何時間でも待つ人たちの列
正規のバスを待ったら当日中に移動できるかも分かりません。なお領収書は32ナクファと正規のバスの値段が書かれていました……。しかし、現地の人はというと、今日乗れるかも分からない正規のバスを何時間も待っています。
アスマラで食べたスパゲティミートソースは60ナクファ(約420円)、ハンバーガーとコーヒーのセットは50ナクファ(約350円)と、都市部の物価は決して安くはありません。
ですが、正規のバスと闇マイクロバスとの差額はわずか約280円。物価を考えれば微々たるものなはずなのですが、その額でも無駄にしたくないと何時間も正規のバスを待つ人のほうが圧倒的に多数なのです。貧富の格差が大きいということを暗に示しています。
いつ来るかわからない正規のバス。ほかの都市ではバスそのものが来ないパターンに遭遇してしまいました。