コロナ禍で売上好調。韓国の本格食材、コスメを買える「韓ビニ」の“侮れない実力”を聞く
人気店だからこそクレームも多い?
社長と内山氏の予想を遥かに超えて、売り上げが伸びた韓ビニ春日部店。こちらの場所は春日部駅や北春日部駅から歩くと15分くらいです。しかし、店舗場所として、「駅近へのこだわりはなかった」と内山氏は語ります。
「駅前だと集客は多いかもしれませんが、その分客単価が低くなってしまいます。一方で、車で来ると心理的に購買意欲が高まるので、客単価が高くなるんです。その証拠に、春日部だと平均の客単価が2000円超えていると思います。週末だと平均の客単価が2700円くらいです」
とはいえ、あまりの反響ぶりに周囲の店舗に迷惑をかけてしまうこともあると言います。
「隣の敷地にお客さんが車を間違えて止めてしまい、隣のオーナーからクレームが来たことがあります。また、韓ビニへ行ったお客さんが、近くのスーパーの駐車場で車をぶつけてしまったため、スーパーの店員から韓ビニに『対策とかできていますか? こちらに迷惑がかかっているのですが』と連絡が来ました。車で来ないとダメな場所での営業は、いい部分も悪い部分もありますね」
「春日部店は次の店舗を出すためのいい勉強になった」と語る内山氏。次は駐車場が広いところを狙うそうです。
コンセプトを柔軟に変えるのも戦略
韓ビニは、6月25日にフランチャイズとして、東京都府中市に3号店をオープンさせています。また、今後オープン予定の4号店は、群馬県高崎市を候補地に考えているようです。
「どうやらコストコが高崎市に出店するということなので、韓ビニを出すなら、今までの店舗とはコンセプトを変えようと考えています。ラーメン専用機など設置し、その場で食べられる、フードコートのような場所を作りたいと思っています」
ちなみに、川口と春日部、高崎と、どこも郊外ですが、物件探しは社長から任されているといいます。何かコツはあるのでしょうか。
「物件は探しても見つからなく、ほとんどフィーリングです。瞬間的に『今日探そう!』と思った時に探すと、なぜか見つかります。春日部の物件も同じように直感で決めました。ちなみに従業員のアルバイト面接も任されていていますが、従業員を決めるポイントとして『目が死んでいるか死んでいないか』の直感で決めています(笑)」
社長から運営を任されている内山氏。横のつながりを大事にしながら、さらに韓ビニの全国展開を狙います。
<取材・文・撮影/大川藍>