元NHKアナが伝授する「オンラインでも、対面でも」相手に伝わる話し方。語尾はしっかりと
プレゼンがうまい人が「まめに」していること
突然ですが、友人や家族へのプレゼントって、どんなふうに選びますか? おそらく相手の好みに合うもので、喜んでもらえそうな贈り物を選びますよね。
実は、プレゼンテーションも同じです。プレゼンテーションの語源は「プレゼント」とも言われています。相手が喜ぶプレゼントを贈るように、相手の望みを叶える提案をすれば成功率は上がるのです。しかし、お客様を前にすると、ついこんな説明になっていませんか?
「では、早速ですがこちらの資料をご覧ください。弊社の製品の特徴としまして……」
このように、うまくいかない人は、いきなり資料やパンフレットを広げて、相手の意向も聞かずに一方的に説明を始めてしまう傾向があります。これではまるで自分の好みを押し付けたプレゼントのようなもの。相手にとってはありがた迷惑かもしれません。
実際に、忙しい経営層や担当者にこんなふうにプレゼンを始めたところ、途中で「待った」がかかり、「これ、全部説明する気? 悪いけど、こっちが知りたいことをA4用紙1枚程度にかいつまんで話してもらえないか?」と言われ、焦って支離滅裂になってしまった、という話も聞いたことがあります。せっかくプレゼン機会をもらえたのにもったいないことです。
対面で「プレゼン」がうまくいく人の話し方
では、プレゼンがうまくいく人はどうしているのでしょう。プレゼンがうまくいく人は自分が話すよりも質問を優先します。プレゼン中にも「まめに質問」をしているのです。
「本日は、お時間どのくらいいただけますか?」
「これまで同じような種類の話、聞いたことありますか(反応を見ながら)」
「では、先に関心がおありの他社導入事例からご紹介します。○ページにまとめてあるのでご覧ください」
「そうですよね。少しシステムが複雑でして、申し訳ございません。では、わかりやすくホワイトボードで図式化をさせてください」
質問をしながら話を進める狙いは、相手の意図をつかむこと。商談の基本の「き」は、「聴く」ことです。相手の要望を知り、それに沿った提案をしていくのです。
もちろん、相手が100%本音を語ってくれるとは限りません。だからこそ、あいづちを打ちながら相手の表情やしぐさ、言葉のニュアンスから本意を酌み取り、話を広げていくのです。