夫の発達障害を公表する夫婦YouTuberが世間に伝えたいこと「診断されてラクに」
ADHDをサポートする工夫、スマホ機能とは?
――診断が下りたことで、何か変化はありましたか?
足の裏:診断されたことで、夫が1番の“困りごと”である「忘れてしまう」ことを打ち明けてくれて、対策が取れるようになりました。今まではプライドもあって、“忘れてないふう”に振舞って、私や周りに合わせてくれていたんだと思います。それがなくなって、「忘れる」ことを前提に暮らすようになりました。
今は、仕事のスケジュールは紙に書いて家の中に張り出してあります。その他の細かいことはスマホの待ち受け画面に表示してもらうようになりました。ノートにメモを取っても「ノートに書いたことを忘れてしまうのが悩みだ」と言っていたのでそういうスタイルになりました。
あつろー:待ち受け画面に今メモしているのは、「お湯をためる時は1、2と言う(栓を閉め忘れないように指差し確認をする)」「歯医者の予約をする」「カメラの撮り方を勉強をする」など、仕事や日常のことです。
――「お湯をためる時は〜」など、かなり細かいことまでメモしているんですね。
足の裏:誰でもする可能性のあるミスなんですけど、その頻度が高くて5回に3回くらいは栓を閉め忘れていたんです。でもこの待ち受け画面のおかげですごく改善されました。夫が忘れがちな行動は、私が先回りして「〇〇に気をつけてね」と注意を促すようにしています。
あつろー:スマホは常に携帯していてよく見ているので、ミスの防止に役立つんです。「リマインくん」というLINEの機能もよく使っています。「リマインくん」のアカウントを友達に追加すると、リマインド機能が使えるんです。
「今は話に集中できています(笑)」
――「リマインくん」はどのように活用しているんですか?
あつろー:例えば、僕は洗濯機を回した後に干すのを忘れてしまうことがよくあるので、洗濯機を回したタイミングでリマインくんに「洗濯機が終わったら教えて」とメッセージを送ります。アラーム時間を決められるので、「1時間後」とメッセージを送ると、1時間後、スマホに「洗濯が終わったよ」と通知が来るので、「洗濯物干さないと」と思い出すことができます。
「リマインくん」は動画で発達障害を公表したあと、視聴者さんから「私はこれを使って気をつけています」と教えてもらったんです。僕にとって、過去の自分は別の自分というくらい覚えておくことが難しいので、こういうものを使って思い出せるようにしています。
――最近ではADHDのためのお薬もあるそうですね。
あつろー:僕も服薬しています。前は頭の中にいろいろなことが浮かんで、こんがらがっていたのが落ち着くようになりました。また、何か作業をしていて、誰かに呼ばれるとそれまでしていた作業を忘れていたのですが、戻ってこれるようになりました。こういう取材中も、以前はすぐ別のことを考えてしまっていたんですけど、今は話に集中できています(笑)。
足の裏:診断が下りたことで、そういう面でもよかったと思います。