「連絡を5分以内に」。即レスLINEを要求する30代先輩に、会社がとった“対応”
ベストなタイミングで上層部からお達し
河村さんが上司や先輩に相談しようかどうか悩んでいたちょうどそのタイミングで、上層部から“とあるお達し”が来たのです。それは、社員間での強制的なLINE交換ややり取りの催促を禁止するというものでした。
「まさに僕が悩んでいた内容そのままだったので僕のために作られたものでは? と一瞬疑ってしまうほどでした。しかも、このような社員がいる場合は、すぐに人事部へ相談することとも書いてあり、相談できる先ができたということにとてもホッとしました」
河村さんはすぐに人事部へ相談するのではなく、この内容を見たKさんの対応を少しうかかうことにしました。するとこの直後から、KさんからプライベートでLINEが送られてくることがパタリとなくなったのです。
たった1人に向けてのお達しだった
連絡に対してのストレスがなくなり仕事にも一層身が入るようになった河村さんは、その後、メキメキと力を付け、Kさんの指導から離れて、1人で仕事ができるようになりました。
そしてあるとき、上層部からのお達しについてKさんとは別の先輩から真相を聞くことになったのです。
「実はあれは本当にKさんだけに向けて作られた決まりだったらしいんです。僕以外にも連絡を強要されていた社員はたくさんいたみたいで、Kさんに対して多数のクレームがあっそたそうで…それに対応するためだったと聞きました」
Kさんへの直接指導もあったようで、この件以降、Kさんは自分のモットーを他の社員に押しつけることもしなくなりました。
そして、この後も社員が入社してくるたびにその決まりを通達しており、その姿勢に賛同する社員も増え、会社全体で若手が伸び伸びと活躍できる雰囲気になっていっているそうです。
<TEXT/つる>
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