“こども店長”から10年…28歳女性ラーメン店主「汁なし担々麺を世界に広げたい」
キッチンカーで日本全国をめぐる計画も
11年目に突入したほうきぼし、そして友紀乃さんの夢は、世界中の人に自家製の汁なし担々麺を食べてもらうこと。しかしまずは、日本全国の人に食べてもらわなければ意味がない。その思いを胸に現在は、キッチンカーを購入して日本全国をめぐる計画も進めている。
「キッチンカーなら、普段ラーメン店に立ち寄らない人にも気軽に食べてもらえそうですよね」
世界へのチャレンジも、決して夢物語ではない。2019年、ニューヨークで開催されたラーメンコンテストに出店した際、「ニューヨーカーがおいしいと言ってくれて、評判が良かった」と十分な手ごたえを感じたという。いずれは世界へ――。ニューヨークの人々の反応を見て、その思いが友紀乃さんの中で膨らんだようだ。
また友紀乃さん個人の新たなチャレンジとして、ほうきぼしの赤羽駅前店が入店しているビルの2階を借りて新店のオープンを検討しているそうだ。しかもその店は、ラーメンとはまったく異なるジャンルの飲食店にしたいという。
「大好き」だから頑張り続けられる
「最近、ラーメン以外の“食”にも興味があって。食事と健康について考えることが多いので、体にいいものにこだわったお店を開くことも検討しています」
10年前、18歳の若さで店をオープンしたときの勢いを失うことなく、いまも走り続けている友紀乃さん。その原動力はいったいどこから来ているのだろう。
「私は汁なし担々麺が本当に大好きで、だから頑張り続けられるんですよね。それに、いまの仕事はすごく自分に向いてると思っていて。きっと、自分の好きなものや居場所を見つけられたのが良かったと思います。これからはもっと商品をブランディングしていきたいですね」
「家族の一員」である汁なし担々麺とともに、友紀乃さんの挑戦はこれからも続く。
<取材・文・撮影/新妻 翔>