開成卒“刺青社長”に聞く。話題の「寝坊すると課金」アプリを作ったわけ
「アコギな商売だ」という批判はあるけど…
実際に「メザミー」を利用しているユーザーからは、「やめられなかった二度寝がやめられるようになった」「すごく目が覚める」「こんな機能(繰り返し機能など)が欲しい」といった声が届く。
「メザミー」を利用していない人たちからも、「発想がすごい」「天才」といった声が多数寄せられた。一方で、「アコギな商売だ」「ほっとくだけで儲かるボロい商売だ」という批判的な声もある。
こうした声に対し、岡崎氏は「実際のところは余裕で赤字なので全然そんなことはないんですが、内情が分からないとそう見えるのかもしれません。信じてもらえないかもしれませんが、“寝坊すると課金”としたのは儲かりそうだからではなく、その方法が1番起きれると思ったからです」と語ってくれた。
課金額は最低100円からだが、なかには「一度だけ10万円に設定しているユーザーがいました」とのこと。ただし、課金はされなかったそうだ。
「キャバクラで使ったほうが起きられる」
また、SNSでは「課金されたお金が寄付されると良いのに」という声も多いが……。
「“自分のお金が寄付されるなら人の役に立つしそれでいいか”と考えてしまうと、あまり起きられないと思っています。極端な話、“課金されたお金は全て私がキャバクラで使います”といったほうが起きれるだろうし、面白いとさえ思ったりします。さすがにそんなわけにはいかないので、課金されたお金はメザミー株式会社の売上として運営費、赤字の補填にあてます」
冒頭で不条理の話が出たが、寝坊する人が減ると売上がたたない、売上を増やすには寝坊してくれる人が増えないとならない、というビジネスモデルもなかなかに不条理ではないか。この点を突っ込んで聞いてみると、次の答えが返ってきた。
「“寝坊すると課金”というのは利益を出すためのシステムというより、確実に起きられるようになるためのシステムのつもりです。メザミーのユーザーが誰1人課金されることなく使い続けてくれるのが理想です。もちろん現状のままでは、寝坊して課金される人がいなければ利益を出すことができず、事業を継続することもできません。ですので、将来的には別のキャッシュポイントを作っていくつもりです」
課金以外のマネタイズとしては、広告モデルや有料プランを検討しているとのこと。