“YouTuber”の新規参入に暗雲が。プロでなければ成功が難しい理由
プロや本家が続々と参入
映画関連動画でも『パラサイト 半地下の家族』『ミッドサマー』『ジョーカー』……、最近ではやたら『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』の考察動画が山のように上がっていて、中には数十万再生という動画もある。しかし、岡田斗司夫氏のようなサブカルについて語るプロが「待った」をかける。
最近、目立つのが日本のお笑い番組、バラエティ番組をそのまま投稿する海外ユーザーである。短期間で登録者数と再生回数を稼いで、収益化する1~2週間のタイミングで自ら消す作業を毎回繰り返す行為が多発している。YouTubeのアルゴリズムの弱い部分を狙ったものではあるが、実はこういった違法アップロードが増えてくると決まって、本家が参入してくる。
そんな流れを受けて、M-1グランプリも2020年から本家が本編をYouTubeに投稿をし始めた。M-1自体、アカウントは2015年から存在してはいたものの、予選やインタビューといった舞台裏ものが多く、本編は今まで投稿されていなかった。
これは日本だけではない。アメリカでも、あまりにも個人が違法アップロードするため、『The Voice』というオーディション番組は公式に番組をアップロードしているのだ。
「なりたい職業」の上位ではあるが…
結局のところ、YouTubeの中で素人が出しゃばっていると、プロに潰される構図が出来上がってしまっているのである。まだまだ隙間はあるかもしれないが、時間の問題だ。
何時間もかけて撮影や編集してアップロードしたのに、もともと知名度のあるプロには及ばないという中で、モチベーションが続くようなYouTuberであれば、逆に生き残れる可能性もある。が、そんな時間があるぐらいならバイトした方が良いと思うような、時給換算脳のYouTuberは次々に脱落していくだろう。
ここ数年、YouTuberが子供の将来なりたい職業の上位にあったのは、なんだか自由でおもしろそうというイメージからだと思われるが、プロの参入で競争率の高くなってしまった現状を知ったうえで同じ回答をするかは疑問である。