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家賃を滞納して友人が失踪…「連帯保証人になった」26歳男性の後悔

コラム

40万円を負担するハメに

落ち込む男性

「実は、このとき私は地方の現場に長期出張していたこともあり、最後に会ったのはその電話のおよそ半年前。以前から連絡も忘れたころに取り合う程度だったため、前回会ってからはLINEのメッセージのやりとりもしていなかったんです。

 いったん電話を切ってGのスマホにかけても『おかけになった番号は……』のアナウンスが流れてつながらないし、LINEも解約されていて連絡が取れませんでした。地元の共通の友人たちに聞いてみても全員知らないっていうし、結局それっきり本人の行方はわかりませんでした」

 疎遠だったというGさんの母親に相談しようにも彼女はすでに地元に住んでおらず、これまた連絡先はわからずじまい。しかも、Gさんは家財道具を自宅アパートに残したままだったそうで処分費用のほか、壁の一部には殴ったような穴があって原状回復費用なども負担しなければならず、約40万円を支払うことになったそうです

「なんとかお金は用意できましたが、40万円といったら当時のほぼ1回分のボーナスに相当する額です。金銭的にもメチャクチャ痛かったですけど、一言の連絡もなしに突然バックレたGに対してもショックだったし、今でも思い出すと怒りがこみ上げてきます」

久々の連絡はお金の無心

電話

 あとから別の友人から聞いて知ったそうですが、地元を離れて一人暮らしを始めた彼の生活はかなり荒んでいたとのこと。なかでもパチスロにのめりこんでしまい、バイト代をほぼ全額つぎ込んでお金がなくなれば、友人たちに借金を重ねていたことが発覚。どうやら大室さんが知っている姿とはまったく別人になってしまったようです。

「去年の今ごろ、知らない番号から電話が鳴り、出てみるとそのGだったんです。ところが、お詫びの言葉どころかヤツの口から出てきたのは、『カネを貸してもらえないか?』の一言

 かなり焦った様子で『絶対に返すから!』とか言われましたけど、100%信用できないじゃないですか。だから、その前に俺が保証人として払った分をまずは返せよ!と言って、電話を切りました。後で折り返しかけてみると着信拒否にされてしまったらしく、結局Gとはそれっきりです」

 数十万円でも20代にとっては大きすぎる出費。彼のように被害者たちの話を聞くと、いくら友人から頼まれたからといっても連帯保証人を簡単に引き受けるのは考え直すべきかもしれませんね。

<TEXT/トシタカマサ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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