「エロいとハゲる」は本当か。薄毛に関する都市伝説を専門医に聞いてみた
市販薬は効くのか?
ところで、今日の薄毛対策には切り札がある。ミノキシジルという発毛剤の存在である。大正製薬の「リアップX5」やアンファーの「メディカルミノキ5」などは薬局やドラッグストアで購入が可能だ。
「ミノキシジルは発毛効果が医学的に十分に証明されている塗り薬です。発毛効果に個人差はありますが、半年程度継続して使用すると毛が太くなり、また本数も改善します」
医師の診察を受けずに購入可能なミノキシジルだが、医師の指導を仰ぐことで、より適切な薄毛治療ができるらしい。小山医師の勤めるDクリニックでは20年以上、薄毛治療を行っている。
「市販のミノキシジル発毛剤で効果が不十分な場合、薄毛の原因を抑える飲み薬、フィナステリドやデュタステリドを併用していただきます。これらの飲み薬は医師が診察のうえ処方するものになります。また当院では市販のミノキシジル発毛剤と異なる濃度のミノキシジルの用意もあり、頭皮に副作用出ないことを確認しながら、自身にあったものを選択いただけます」
ミノキシジルの発見によりいまや薄毛は「治療できる時代」だ。薬に抵抗がある場合は、100の迷信に悩むのではなく、過度なカロリー摂取を控えて健康な生活と1日1回のシャンプーを心がけよう。それでも心配だったら医師に相談してみるのがよいだろう。
<取材・文/bizSPA!取材班>
【小山太郎】
慶應義塾大学医学部卒業。同大学院で骨格筋の再生医療の研究、Brigham and Women’s Hospital(Harvard Medical School)で創傷治癒の遺伝子治療の研究に従事。現在は男性型脱毛症専門外来、男性更年期専門外来での診療の傍ら毛髪の研究に取り組んでいる。常に最新の知見に基づいた診療を心がけている