「七光りから始まっている」柄本時生が明かす、将来の野望と兄貴への思い
同世代の俳優の中でも、他とは違う個性を放ち活躍を続ける柄本時生さん(31)。松山ケンイチさん主演のボクシング映画『BLUE/ブルー』では、「ボクシングをやってる“風”になりたい」という微妙な目標からスタートし、次第にボクシングにのめり込んでいく青年・楢崎を演じている。
松山さん、東出昌大さんと映画『聖の青春』以来、3人で顔をそろえた本作。ふたりの印象を聞くとともに、「二世俳優、七光り」の恵まれた環境から始まった自覚があるという柄本さんに家族のこと、実は最近、羨ましいと感じる(?)という兄・佑さんへの思いを直撃した。
「女の子にモテたいから」の動機は分かる
――楢崎は、「ボクシングをやってる“風”になりたい」と言ってジムに入りました。
柄本時生(以下、柄本):親しみの湧くわかりやすいキャラクターですよね。「結局、なぜボクシングをやっているの?」とも思ったり。でも、女の子にモテたいからという動機は分からなくないです(笑)。
――松山さんが柄本さんの出演を推したと聞きましたが。
柄本:いろいろと尾ひれがついてるみたいです(苦笑)。出演が決まってから、ジムに練習に行ったときに偶然お会いして、「僕も、ご一緒させていただきます」と報告したら、「そうなんだー」と言ってましたし(笑)。
松山さんは、いつも優しくて大きい
――松山さん、東出さんと、『聖の青春』で共演したコンビが再結集ですね。松山さんと東出さんの印象を教えてください。
柄本:3人組というよりは、お二人がメインでしたからね。お二人に関しては『聖の青春』コンビだなとは思いました。もちろん、また3人でご一緒できる嬉しさはありましたけど。松山さんのことは、昔からずっとファンなんです。10代の頃からずっと作品を追いかけてまして。しかも、松山さん曰く、「僕が一番共演している俳優」だそうで、一緒にいられるだけで嬉しいです。
――大好きな方と共演するというのはどういう感覚なんでしょうか。
柄本:「こいつダメだな」と思われたくない気持ちはちょっとだけありますね。
――裏で「直に芝居を見られる!」という感覚なのか、それともあくまでも現場では役者同士として対峙する気持ちですか?
柄本:僕はミーハーなんです。だから「見る」感覚ですね。近くで、肌で感じられて贅沢だなと。そういう感覚で緊張します。お人柄としては、優しくて大きい方だなぁといつも思っています。方言が抜けないのもステキだし、現場でも本番に入るまでは、ずっと方言で話してるんです。ステキだなぁといつも思ってます。好きです!