「他人を信用できなくなりました」26歳芸能マネージャーが抱いた虚無感
仕事を紹介する際、もともと友人同士だったら、ご飯をごちそうする程度のお礼で済むかもしれません。しかし、会社間で仕事や人材を紹介するとなるとそうもいきません。
某芸能事務所でマネージャーをしている宮城大介さん(仮名・26歳)は、良かれと思ったはずの自身の行動を後悔しているそうです。
「誰かいい子いたら紹介して」
「地下アイドルやグラビアアイドルを中心に10人ほどを担当しています。売れっ子がいない事務所なんで、それだけの人数を回してようやく僕の給料分の売上が作れてるんです」
ライブでの物販から、グラビアの営業まで幅広くこなす宮城さん。時にはキャスティングを頼まれることもあるとか。
「雑誌の企画ページの小枠やネット配信番組に何回か出させてもらうと、編集や制作の人から『誰か他にもいい子いない?』と聞かれることもあるんです。本来なら、自分の事務所所属タレントを紹介したいのですが、スケジュールが合わない時もある。そんな時に仲良くしてる事務所にまわしてあげたりするんです」
ギャラは5000円だけど…
もちろん仕事をあげたくない気持ちはありますが、ギブアンドテイクで逆に同業他社から仕事をもらえることもあるからです。
「つい先日も、ネット配信番組の仕事を、他社で仲のいいマネージャーAさんに紹介しました。有名なタレントが出てるし、出る時間は短いものの、売れてないアイドルの扱いにしてはまぁまぁいい。でも、唯一ギャラがネックだったんです」
肝心のギャラは5000円。高くはありませんが、拘束時間は1時間で、激しい露出や動きはない。有名なタレントと共演できるのであれば悪い話ではないような気もします。
「確かに撮影会のほうがギャラはいいけど、経歴に載せたり、プロモーションにはなりにくい。今回の仕事は拘束時間も短いし、もし何かしらの爪痕を残せれば、誰かの目に止まって他の仕事に繋がるかもしれませんから」