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システム障害のみずほ銀行、年収は高いが気がかりな体質も

ビジネス

業績から読み解く「MINORI」投資インパクト

 新勘定システム「MINORI」は約4000億円超のコストが投じられたと言われます。この金額のインパクトを業績と比較して見ていきましょう。

みずほ銀行

図:みずほFGの主要財務指標推移(決算時系列データより筆者作成)

 みずほFG全体としては、連結粗利益は2兆円前後で、経常利益は3000億~1兆円の幅で推移しています。例外的に2002年度と2008年度に経常赤字でした。2002年度は不良債権処理費用がかさんだこと、合併直後のシステム障害が大きな課題として挙げられています。

 2008年度はサブプライム問題(アメリカの住宅ローン崩壊を背景にした金融危機)による影響が主因と説明されていました。

 4000億円というのはシステム開発としては途方もなく大きなコストに感じられますが、みずほFGの企業規模を考慮すると、1~2年分の経常利益と同程度です。また、MINORIの開発コストを償却していても経常黒字になっていると考えると、「本気の投資であればあり得る」範囲の金額と言えるでしょう。

みずほ銀行の財務状況は?

 また、参考として「みずほ銀行」単体の財務指標も取得できたので、グラフ化してみました。

みずほ銀行

図:みずほ銀行単体の主要財務指標推移(決算時系列データより筆者作成)

 2018年度に特別損失が出ているのは「構造改革への取り組みを踏まえた損失の計上等」と説明があります。この構造改革は組織・人員の削減/効率化、つまりいわゆる「リストラ」も視野にいれたものです。この点については次の項で説明します。

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