結婚式で上司が長々とスピーチして…「まさかの人物のヤジ」で強制終了に
社長から痛烈なヤジが「一言」飛んで強制終了…
「嫌な予感はしていましたがいくらなんでも結婚式だし、そこは遠慮するだろうと思ったのですがどうやら甘かったようです。でも、ここでいきなり『いつまでも結婚式と関係ないことをベラベラとしゃべるな!』ってヤジが聞こえてきたんです」
その声は怒り口調の怒鳴り声などではなく、よく通る声で会場中に響き渡りました。すると、数秒の沈黙の後に会場は大きな笑い声に包まれたそうです。
さすがにこの状況でスピーチを続けるほど部長も厚顔無恥ではなかったらしく、話は途中でしたが、最後に形ばかりの挨拶の言葉を述べて慌てて自分の席へ戻っていったとか。
部長は笑い者にされたのがよほど嫌だったのか、顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしていたといいます。
「でも、部長と同じテーブルにはウチの会社の社長も座っていました。小さな会社ということもあって社員の結婚式には社長もよく出席していたんです。なんと、先ほどヤジを飛ばしたのはこの社長。部長に対して何を言っていたのかはわかりませんが、少しさびしくなった頭頂部を何度もペコペコと下げていたのでスピーチについて説教されていたんだと思います」
2度とスピーチの機会が与えられず
ここからの話は後日、山下さんが新郎新婦から聞いたものですが結婚式が終わった後、社長は部長を連れて新郎新婦のところへ行き謝罪。同じように両家の両親や親族にも謝って回っていたそうです。
「なかには『お前のくだらないスピーチのせいで!』と部長を責める人もいたそうで、週明けの会社では別人のようにシュンとしていました」
このときの結婚式でのスピーチについては会社中に話が広まり、この後にも何人かが結婚しましたが、部長にスピーチを頼む者は誰もいなかったとか。さらに社内のイベントでも乾杯の挨拶担当から外されてしまったといいます。
「私はまだ独身ですが、将来結婚式を挙げたとしても部長には絶対しゃべらせないつもりです。あんなとんでもないスピーチで一生の思い出を台無しにされたくないですから(笑)」
ここまで場をぶち壊すスピーチも珍しいですが、上司の誰に頼むかは慎重に決めたほうがいいのかもしれませんね。
<TEXT/トシタカマサ イラスト/葉月しあ(@shia_lifestyle)>