新宿のボロ物件に住んだ20代、共同トイレと銭湯で見た異様な光景
初老男性が銭湯の脱衣所でチラチラ…
「節約のため風呂に入るのは週に2日と決めていました。自転車で10分くらいのところに、羽村湯(仮名)という銭湯を発見。すぐそばを神田川が流れる昔からの銭湯です」
大学生ということもあり昼間に銭湯へ行く機会も多く、はじめは違和感なく広い湯舟を満喫していたそうです。しかし、ある日いつものように羽村湯へ出かけたときのことでした。
「あの日は夜10時すぎに羽村湯へ行きました。アルバイトを終えてほっとした気分でした。いつものように脱衣室で衣服を脱いでいると、こちらをチラチラと見てくる小柄な初老男性がいました。僕はとくに気にせず衣服を脱いで浴室へ向ったのですが……。
羽村湯には狭い露天風呂があります。体を洗い、湯舟に浸かって疲れを取り、そこに向かいました。晴れていたので今夜は星を探せるかなと、楽しみな気分でいたんですが、先ほど脱衣室で会った初老男性がついてきたのです」
風呂屋に潜む「怪しい仙人」の正体
それが最後の羽村湯になるとは、良太くんも予想していなかったことでしょう。
「湯船に浸かると『学生さん?』とその初老男性が話かけてきたんです。『そうですよ、よく来られるのですか』などと適当に返していました。疲れていたせいか、湯舟に浸かりながら寝てしまい、10分ほど経過したときでしょうか。
ふと目を開けた瞬間もう頭が真っ白に……。湯舟に浸かっていたはずの初老の男性が、なぜかぼくの顔の前に立っていたのです。正確にいうと股間をぼくの顔の前に向けて、それもそそり立っていたんですよ、アレが! いうなれば仙人ですよね、風呂屋に潜むハッテン仙人……」
良太くんは、そう羽村湯の悪夢を語ってくれました。話を聞いていると不憫に思えてきてなりません。当然、羽村湯へは行かなくなり、自転車を30分もこいで別の銭湯へ行くことになったそうです。