初めて役が抜けなかった

――有海を考えるために、自分自身を見つめていった。

優希：はい。自分を軸にする必要がありました。今までは、そうしたアプローチをしたことがなく、撮影中も「お芝居をしないで」とずっと言われていました。今まではプランに沿って何回も同じ気持ちを作って芝居をしていましたが、今回は同じシーンを撮るにしても、そのときの気持ちに大きな比重を置いていたので、多少違っていたと思います。

――雨や水を使ったシーンが多かったです。大変だったのでは？

優希：それが、実は自分でもビックリするくらいすんなりできたのが、クライマックスの雨の中でのシーンでした。脚本を読んだ時点では、雨降らしの準備もあるし、ロケ地の関係で時間も限られていて、感情的にも大変だと思っていました。ただ、いざ本番になったら、完全に役に入ってしまって、カットがかかっても涙が止まらなくて……初めての体験でした。

「平祐奈とは彼氏彼女みたいな関係（笑）」

――高校生の話で、友達とのやりとりも描かれていました。優希さんは仲のいいお友達はいますか？

優希：平祐奈ちゃんとはずっと仲良くさせてもらっています。

――「bizSPA!フレッシュ」が以前、平さんに取材したときにも、優希さんと仲良しだと言っていました。

優希：今は毎日会うといったことはできませんが、一時期は毎日会っていました。お互いのお仕事が終わってから合流したり、祐奈ちゃんの大学が終わるまで、彼女の家で待ってたり。何かしら理由をつけて毎日会いたくて、彼氏彼女みたいに（笑）。