話題のSNS「Clubhouse」で注意すべき点。アメリカでは様々な問題が
詐欺の温床になりうる可能性がある
Clubhouseでは、さまざまな部屋が設けられていますが、発言力の強いスピーカーとリスナーという構図から、詐欺の温床になりうる可能性もあると柳谷さんは話します。
「もちろん、Clubhouse自体が悪いわけではありません。ただ、原則的に記録が禁止されている環境で、部屋に入った人たちしか聴けない環境を、逆手に取って使っている悪徳業者の存在も懸念されていることです。
アプリ内ではオープンに誰でも入れる部屋がある一方で、特定のユーザーとプライベートの部屋を作ることもできます。その仕組みを利用して“ここだけしか聴けない”という空気感を作り、アポを取り付けて、本題へ誘い込むのも他の手段と比べて容易です。そのため、Clubhouseで間口を広げる業者も今後はより増えるのではと考えています」
音楽配信は権利的に問題ないのか
また、部屋によっては音楽配信を試みているケースもありますが、現状では、音楽を流そうとしないほうがいいと指摘します。
「推測にはなりますが、技術的に、Clubhouse側はできる限り会話のみをマイクから拾えるような仕組みを導入しているようにみえます。そのため、ピアノの演奏やDJプレイなどを実験している人や、なかには、マイクとは別の入力ラインから音楽を流そうと試みている人もいます。
ただ、現状では著作権で保護されている音楽を流すことは禁止されています。YouTubeやLINE LIVEなどでは、JASRACとの包括契約を結んでいるため、一定の条件下での楽曲使用が認められていますが、Clubhouseについては、著作権で保護されている音楽を使用しないようにしておかなければなりません」
現状で考えうるさまざまな注意点を伝えてきましたが、サービス自体はスタートしたばかりで、今後については未知数です。